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日中戦争(昭和12/1937)
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作詞 西條八十
作曲 江口夜詩

荒天暗く雲低き
葉月半ばの朝まだき
怒涛逆巻く支那海を
勇みて越ゆる海軍機

撃滅の意気物凄く
首都南京の上空に
翼揃えしつわものの
中にも目立つ人や誰

その名も薫る梅林
若き中尉の雄々しさは
続く二日の奮戦に
勇気いや増す白襷

春野の雲雀野辺の蝶
敵が慌てて撃ち出す
燃ゆる砲火を掻い潜り
阿修羅のごとく空爆す

されども無念一弾は
翼貫き機を穿ち
今エンジンは火と燃えぬ
あな危うしや鬼中尉

機上の友はこれを見て
憐れ中尉を助けよと
呼べど届かぬ大空の
焔の中に声ありて

「わが僚友よさらばぞや
天皇陛下万々歳
振りしハンケチ眼に残る
空軍の華鬼中尉
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