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日中戦争(昭和12/1937)
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時雨音羽 細川潤一

名も知れぬ草の葉の陰
弾に倒れた勇士の墓標
雨に晒され風に打たれ
墨の文字さえ消えそうな

野の花は誰に囁く
可愛い我が子よ天晴れだった
遠い母から手向け文
読んでる友の涙声

飛ぶ雲は誰に伝える
若い勇士の勲の後を
ここは名もなき野の果てよ
渡る風さえ泣くような

名も知れぬ草の花陰
鳥は渡れど日は輝けど
訪ねるものは雨風に
昔を語る草の露
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