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日中戦争(昭和12/1937)
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作詞 大木惇夫

暗雲空に垂れ込めて
夜は更け沈む盧溝橋
我が演習の最中に
何を血迷う支那兵の
不法射撃ぞおぞましき

正義の兜我にあり
流血の非を諭せども
暴戻二十九軍は
闇に紛れて襲い撃つ
頼む多勢の鬨の声

夜戦は続く暁に
十字の砲火の絶え間無し
篠衝く雨や泥濘や
膝も埋まる進軍は
敵を遥かに追い散らす

水勢迅し永定河
停戦暫し見守れば
誓いを破る卑怯者
最早赦さじ全線の
猛射怒りの火となりぬ
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作詞 福士幸次郎

支那北方の名城に
皇国の旗 翻る
城門広く 開かれて
我が入城を 迎うる日

ああ周の子よ漢の子よ
汝の祖は夢見しか
汚穢頑愚のその果てに
東方の地より光入る

四千年の迷執を
黄河の岸に蔓延らせ
自負して中華と言いなせど
負うべきものは偽善のみ

今東より光入り
舊都に高く日章旗
高く凛々しく燿かに
支那よ覚めよと揚げられぬ
作詞 西條八十
作曲 飯田信夫

恨みは深し 黄浦江
流れの岸に跋扈して
我が精鋭の上陸を
妨げし事幾時ぞ
呉淞陥ちぬ 今陥ちぬ
仰げ輝く日章旗

今日ぞ巣立ちの雛鳥を
労わる如く艦砲は
進む決死の兵の上
殷々として獅子吼えぬ
呉淞陥ちぬ 今陥ちぬ
仰げ輝く日章旗

屍を積みて皇軍が
驀進越ゆるクリークや
仰げば空に空軍の
意気に羽ばたく銀の翼
呉淞陥ちぬ 今陥ちぬ
仰げ輝く日章旗

陸海空の三軍が
一糸乱れぬ共同に
消えて跡無き敵塁や
千古の誉れ立体戦
呉淞陥ちぬ 今陥ちぬ
仰げ輝く日章旗

作詞 堀内敬三
作曲 陸軍軍楽隊

猛襲目指す劉家行
砲火の煙に夜は明けぬ
幾日幾夜ひた押しに
迫れど堅き敵の陣

連なる機銃火を吐きて
迫撃砲は撃ち注ぐ
猛射いかで怯まじと
一歩占めてまた一歩

今しも挙がる鯨波の声
おお見よ弾雨冒しつつ
軍旗を奉じ堂々と
前進来たる一部隊

御稜威の光尊くも
死線に仰ぐ聖軍旗
疲れし者は奮い立ち
倒れし者は伏し拝む

ああ感激の一瞬に
勇躍起てる将と兵
軍旗と共に突き入りて
最後の砦打ち破る

今日十月の初めの日
幾日の苦戦報われて
朝霧晴るる劉家行
朝日に高し日の御旗

作詞 本多信寿
作曲 筒井快哉

雲湧き上がるこの朝
旭日の下敢然と
正義に起てり大日本
執れ膺懲の銃と剣

祖国の守り道の為
君の御勅を畏みて
山河に興る肝と熱
鳴れ進軍の旗の風

広漠の土吼ゆる海
越え行くところ厳然と
空に光れリ日章旗
撃て暴虐の世々の敵

巌と固き軍律に
轟く正義その力
千万人も敢えて往く
これ神州の大和魂

既に聖戦幾そ度
凱歌は常に我とあり
貫く赤誠ただ一つ
知れ万世の大日本

水漬き草生す殉忠の
屍に薫る桜花
光と仰ぐ皇軍
聞け堂々の進軍歌
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