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日中戦争(昭和12/1937)
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作詞 宮本旅人
作曲 佐渡暁夫

上海戦の華と散り
夫は護国の鬼となる
故国に残る妻が身に
ありて甲斐無き黒髪よ

夫の後を慕いつつ
共に逝かんと思えども
無心に眠る愛し児の
君よ慈愛の母なるぞ

我が身に残る一筋の
道は導き母の道
雄々しく強く生きんとて
固く心に誓いしが

香煙流々と立ち上る
御霊の前に額づきて
丈なす髪をぷっつりと
切りて捨てたる健気さよ
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作詞 佐藤惣之助
作曲 三界稔

猛る翼に嵐を衝いて
来たぞ敵地の空の上
山も裂けよと爆弾投下
今ぞ手練の腕試し

雲と群がる敵機の中も
生きちゃ帰らぬ我が覚悟
唸れプロペラ進めよ翼
いざと言う時ゃ体当たり

裂ける雷電稲妻分けて
来るか小癪な高射砲
城も戦車も容赦はせぬぞ
木っ端微塵の一煙

堅い決死のハンドル執りて
征けば戦線千余キロ
空の荒鷲どこまで翔ける
我が日本の爆撃機
作詞 島田磐也
作曲 古賀政男

戦雲暗く陽は落ちて
孤城に月の影悲し
誰が吹く笛か知らねども
今宵名残の白虎隊

紅顔可憐の少年が
死をもて守るこの砦
滝沢村の血の雨に
濡らす白刃も白虎隊

飯盛山の山頂に
秋吹く風は寒けれど
忠烈今も香に残す
花も合会津の白虎隊
作詞 島田磐也
作曲 古賀政男

菊水の旗風に泣き
暮れ行く空にとけい鳴く
父子訣別の駒止めし
桜井駅の夕まぐれ
ああ少楠公

まだうら若き楠の
若葉に風はそよげども
父無き里に母と聞く
河内の秋の小夜時雨
ああ少楠公

落花も深き吉野山
如意輪堂の板壁に
帰らじものと正行が
遺すも哀れ歌形見
ああ少楠公
作詞 島田磐也
作曲 佐藤富房

貴方は御国の人柱
私も銃後に咲いた花
同じ赤誠を日の丸の
旗に染めては靡かせる

北満颪を身に受けて
国境警備も辛かろう
吹雪募るな銃を持つ
愛しお方の手が凍る

御無事に凱旋なさるよう
祈るもか弱い女ゆえ
夜半の寝覚めの窓に見る
月に涙の一雫
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